■ 割れた貝殻

少し、
泣きたくなった。
少しだけ。

■ 3日目

泣かなくなった。
涙ぐむけれど。
前を向けるようになった。
まだ上は見られないけれど。
けれど下ばかり見なくなった。
歌を口ずさめるようになった。
恋や愛の歌に心臓を裂かれるけれど。


夜の電車。
このままなら、会いに行ける。
けどもう行かないよ。



好きじゃなくなるまでには、
好きだったのと同じだけの時間がかかると思う。
好きだった。
だから、たぶんあと数年は会えない。
もう一生会わない。
ずっと隣で歳を重ねていくと思っていた。


ひとり。
やはり僕はひとりで生きようと思う。
挫けると思うけれど、
ひとりきりで生きてひとりきりで死のうと思う。

■ 不在

少しずつ慣れてきたように思う。
ただ、やっぱり日常の些細なことを話す相手がいないのは、
僕にはとても不都合だ。

僕はひどくさみしがりで、
ヤツはひとりが好きだった。
ひとりになりたかったことに気付けなかった僕の所為だ。

■ 帰る場所

友達、というのは、
帰る場所にはなれない。
彼も彼女も、みんなそれぞれに帰る場所があって、
本当に守ろうとするものがあって、
誰も、僕の人、にはなれない。

だからこそ、
その少し突き放した態度や言葉に救われる。
あなたがいて、良かった。
まだちゃんと生きていられる。
すぐに泣き止むのは無理だけれど、
けれど大丈夫、少しずつ、揺れない心がある。
ありがとう。

■ サイズの合わない指輪を買いました。

ピアスを買おうと思います。
髪も切ろう。

馬に会えなかったことも、
うまくパンをこねられたことも、
髪を切ることも、
聞いてくれる人はいなくなった。

明日になれば、アドレスを消そう。