■ dawn

朝がまた来る

それは何だかツラいことだと思ってた。
明けなければ良いのにと思ってた。
夜が好きだから。
暗ければ泣いたって分からないから。

一方的ですが、別れる連絡をした。
電話なんて出なくて、
メール送っただけだけれど。

一晩眠って目覚めたら、
けれど、
結構すっきりしていた。

ほろ酔い気分で、
僕は着歴と発信履歴とメールを全部消していた。
すっきりした。
好きだったと思う。
けれど、
もう関係を維持することは出来ないと思った。


そして。
周りの友人の大きな心に支えられているから今もここに居られる。
酔っ払いながら電話したら、
肉離れしてかなり痛いだろうに、長々と付き合ってくれた。
走れなくても、
それでも淡々と語っている人をみながら、
こういう風に生きられたらと思った。

たぶん。
みんなそれぞれにたくさんのことを乗り越えてきたから、
そうやって優しくなれるんだと思った。
僕もそうなれたらいいな、と思った。
やさしいひと。


あと5日だけの20代。
それが過ぎたら、
ちゃんと笑える大人になりたい。
誰かを少しでも笑わせられるような、そんな人になりたい。