■ 配役

与えられる役を演じる自信はある。
求められることに応じるのは得意だ。

だけど、
それにはもう疲れたよ。


僕は、もっと優しく、
もっと笑って、
真剣に生きようと思う。

■ 夜の、曇り空。

また、血を見れば、
僕は安心できるのかな。

手首なんて、いくらでも切るよ。

■ もう、ダメかな。

ひとりじゃ生きられないのに、
ひとりになってしまった。

言いたいのに言えないことが増えてきた。
積もるばかり。
笑わないといけないから笑うけれど、
もう、自分が笑いたいのかどうかも分からない。

■ ひとり

死ぬなら、今、だ。
いつも、
そう、思う。

まだ、誰かが泣いてくれる、今。
あなたがいない、
彼がいる、
彼女がいる、
今。

■ あなたが、

あなたがいれば、
あなたが。

僕は。