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今年初めての雪。
この冬初めての雪。
晴れているのに舞っています。
素敵。
雪は嫌いだけれど部屋の中から見る雪は好きだ。
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さぶいよさぶいよ。
休日前なのに予定もお誘いもないよ。
飲みに行くのは乗り気じゃなかったけど、
このまま帰るのはもっとヤなので電車に乗ってしまった。
さむ。
先週が6勤フルでその後新年会という、怒涛の1週間だったので、
しかも、途中呼び出しを食らったので、
今週以降、今月は遊び呆けられます。
うしし。
明日行ったら明後日は休みなの。
そして金曜日は午後出勤なのだー。
うしし。
何して遊ぼっかなー。
るんるんですわ~。

ばあさんの生き甲斐はオレだけだからな、オレが死んだらばあさんは死ぬだろうな。いや、あの息子と娘たちに殺されるかもな。悲嘆に暮れる年寄りくらいなら、奴らにだってヤれるだろう。
ばあさんは心底、優しいというのに、奴らはいつも腹黒い顔でしか笑えない。あのばあさんからどうしてあんな愚鈍な間抜けが生まれたんだ? ばあさんの財産を計算して、ついでに残りの命も計算してやがる。そのくせ、自分たちは何も出来ずにおどおどしてばかりだ。
そんなに金が欲しいのなら、とっととばあさんを殺せばいいものを。毎日飲ませているあの薬をひとつ取り違えるだけで、きっと楽に逝ってしまうだろうに。車椅子を誤って少し押し出せば、あのスピード狂が轢き殺してくれるだろうに。
その後で、ゆっくり嘘泣きをすればいい。どうしてこんなに早く亡くなったんだ、と泣いて、笑い狂えばいいものを。
奴ら、そんなこともできないなんて、臆病過ぎるぜ。

けど、オレは奴らが嫌いじゃないんだよな。
オレはばあさんが大嫌いなんだよ。

善人面した善人のばあさんに撫でられるのなんて、反吐が出るほど真っ平、嫌いなんだよ。ただ、オレは奴らよりも賢いからな、うまく尾を振ってやるのさ。嬉しくてたまらないっていう風に。ばあさんのさみしさを理解しているのはオレしかいないっていう風に。

そうして、今のばあさんはもう、オレなしでは生きていけなくなった。
そろそろだな。

奴らがいつまでもばあさんを殺せないでいるから、オレがばあさんを殺してやるのさ。善人面した善人のばあさん。オレが死んだら、きっとオレに墓をくれるんだろうな。オレを殺したヤツらさえ赦して、善人面して泣くんだろうな。

そうしてそのまま泣きくたびれて死ねばいい。
いいざまだ。

そら、ちょうどスピード狂がやって来たぜ。あの車の下敷きになれば、ようやくオレはばあさんから解放される。そして、あのばあさんを殺すことが出来るんだ。

車が飛び跳ねた。
さあ、今だ。

「そんなに飛ばしたら危ないわよ」

後部座席から私は言った。
ゲラゲラ笑っていたけれど、本気でスピードを落として欲しいと思っていた。

このままだときっと轢いてしまうわ

けれど車のスピードは上り続け、車内の笑い声と熱気も上り続けた。
高速道路の出口を抜けると、私たちは坂道を下り始めていた。

アイツ、ブレーキとアクセルを間違えてるんじゃないの?

そう思ったとき、車体がワンバウンドして宙を舞った。
車内はより一層けたたましく、彼も彼女もバカみたいに叫んでいる。

私の視界の右端を、何かが、過ぎった。
小さな、疲れた気配の、何か。

あ、と思ったとき、車は地面に着地して、赤信号をひとつ無視してから、ようやく停まった。
車内のバカ騒ぎは止む気配を見せず、ハイなテンションはどこまでも上り続けている。

「ちょっと。もう、やめてよね」

そう言いながら私は怯み始めていた。ゲラゲラ笑いながら。

開け放った窓に肘掛けた私の白い手の甲に、赤い雫が付いていた。
黒いマニキュアよりも赤い。
車が着地したとき、お尻で何かを押し潰した感触が、私の下半身にまだ残っている。

どうして、私だけ?

泣きたい気持ちで、忘れようと私は必死で笑った。

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