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早く動く雲に月が隠れて
満月なのに三日月に見える。
雨上がりの翌日で、
びしょびしょの歩道橋を上ると
ぐらぐら揺れてそのまま落ちてしまう感覚に陥る。
けれど現実には落ちない。
落ちてしまえばいいのに。
そう思いながら歩く。
眠いのになー。
どーしていつも通り、
しかも、シャツなんて着ちゃって、
休日なのに出勤してんだろー、オレ。
二日酔い、てんでなく、
フツーにまだ酔ってる。
アルコールがまだ頭に充分に染みわたっているのを感じる。
昨日の電話は誰にも繋がらなかった。
さみしかった。
素直にさみしかった。
誰も引き止めてくれる人が居ないことが改めて分かった。
泣けない自分がかなしかった。
単純に泣くには複雑になり過ぎた。
僕たち。
*
謝られると許さないといけない。
ごめんね、と言われることが、だから、とてもつらい。
許したくなくても、
許せない、そう思い続けていても、
それでも、
もう、許すしかない。
僕たちがつらかったことよりも、
彼等がつらかったことや彼女等がつらかったことが
大きいように思えて。
だから、また口を噤んで、
僕たちは笑うのだと思う。
頑張ったね、
そう言われたことを何度も反芻して、
その甘い喜びを何度も味わって、
それだけを握り締めて。
他人に言われた言葉、
他人に見つけられた傷痕、
その方がとても嬉しかった。
許すと僕は惨めになってしまう。
けど、
許すしかないのだ。
それは分かっていた。
充分過ぎるほど分かっていたのに。